「接待ゴルフ」「接待の飲み会」「接待マージャン」…
「接待」と聞くと、ビジネスで必要な交際で、旦那さんが奥様に使う「錦の御旗(ニシキノミハタ)」。
そんなイメージしかもっていなかったボクに、「接待」のもう一つの意味を教えてくれました。
キッカケは、2010年、図書館で手にしたある本です。
それは、不登校だった少年が、四国88か所巡礼で歩き遍路をしながら、自信を取り戻してゆくというノンフィクションでした。
その中で、お遍路さんたちに無償で宿や食べ物を提供したりする地元の方の存在が書かれていました。
四国ではお遍路さんへの過剰なとも思えるくらいの親切を「お接待」と呼び、古くから文化として根付いていることを知りました。
ボクは、今まで、見返りを期待するような「接待(交際)」しか知りませんでしたから、無償の「接待」がある事にすごく興味がわきました。
なぜ「接待」をするのだろう?
どんな気持ちでするのだろう?
接待を受けると、どんな気持ちになるのだろう?
いてもたってもいられず、翌月から歩き遍路にチャレンジしました。
とはいえ、仕事のある身。夜行バスで行き、1~2泊して戻ることの繰り返しです。
でも、多くの方と出会い、話をし、接待も受けました。
人は一人で生きているのではない
誰かの役に立つ(貢献)ことが、自分のためになる
そう確信を持てたのも、自分の中では大きなことでした。
四国88か所巡礼は愛媛の一部と香川がまだ残った状態ですが、ボクの中では「満願」なんです。
巡礼中のボクのお願いは「誰かに役立つ人になりたい」でした。
その願いは、2016年くるみーるを始めて、今(2024年)叶っているからです。
ちなみに、この本を手に取らせたキッカケは、ある子が不登校になったこと。
その子の母が今、くるみーるを手伝ってくれるようになった。
ホント不思議なご縁です。