昨今は、しめ縄をしない家庭が増えてきました。
また、してもクリスマスリースのようなオシャレな洋風が増えてきました。
でもね、しめ縄には先人の知恵と願いが一杯詰まっています。
だから、私は疎かにしたくないんです。
作り方、飾り方、言われ等・・・・話すと長くなるので、今回はしめ縄の部材に絞って、その願いを解説します。
※諸説有ります。これは私が一番好きな解釈ですので、異論はご容赦を!
ゆずり葉
普通、前の年の葉が落ちて、それから新しい芽が出て若葉ができるのですが、これは若葉の成長を見届けた上で、古い葉が落ちるという珍しい特徴が有ります。
医療体制が充実していなかった古来は、幼子を残して天国へ召されることも多かったのでしょう。
子を思う親の気持ちはいつの時代になっても変わりません。
橙(だいだい)
ミカンじゃアカンの? ダメです。
橙は柑橘類の中でも珍しい特徴が有ります。
それは、実が赤くなって、放っておくとまた緑色になります。
普通は、実が実ったら、熟して腐って、地面に落ちますよね。
それが、青くなったり赤くなったり、代々繰り返す・・・・。
橙=代々。
我が子や我が孫、ひ孫の幸せがずっと続きますように・・・・。
そんな願いが込められているのです。
裏白(うらじろ)
鏡餅にも敷いたりしますが、これは裏の白い方を前にして飾ります。
「裏まで真っ白ですよ」「清廉潔白、ウソ偽りなく正直に生きよ。
それが幸せへの唯一の方法ですよ」年神さまへの誓いの証でもあり、我が子への教訓でもあります。
ワラ
もち米のワラしか使いません。
茎が丈夫で弾力性があり、使いやすいという理由もあります。
また、餅を神様に捧げる事とも関連します。
餅は神様の心臓を表します。
餅米のワラは、その体を意味します。
言わば、神様が帰る場所。
歳神さまを迎え入れる玄関に、しめ縄を飾る理由がここにあります。